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 マビノギを始めたのは2005年12月18日、基本料金が無料になった直後のことです。その前から別のオンラインゲームをしていた人(若き専業主婦)に誘われて、「ほのぼの系(笑)RPG」をやってみようということでした。

 以前やっていたゲームが「戦闘」ばかりで少し疲れていたため、「生活」を受け入れるのに抵抗はなく、大いなる期待を抱いてマビノギの世界──エリン──へと足を踏み入れたのでした。

 スキルやアイテムの数は他のゲームに比べて少ない印象を受けましたが、トレーニング(修練)のシステムや、複数のスキルを組み合わせることで多様な効果を得られることや、さまざまな場面でそれなりの「ごり押し(笑)」が通用するかと思えば、繊細な対応を取らなければ通過できない場面もあるなど、今までにない感覚の、きわめて優秀なオンラインゲームだと率直に思いました。

 自由度が非常に高い世界であるため、「自分のやりたいこと」を見つけるのは、正直なところ苦労しました。
 「生活」といってもさまざまなスキルや形態があり、また各自のアイデアしだいで無限の可能性を秘めているからです。友人は「アルバイト」をしながら「紡織」や「裁縫」をし、製作したものに対する報酬や、店に売却することでお金を稼いでいました。また、現実世界で家事をしている間は、自動で「釣り」を行わせることができるなど、ほとんどどんなスタイルのプレイヤーにも対応できるシステムになっています。


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 私は何をやろうか悩んでいると、「薬草学」と「ポーション調合」というスキルがあることを知りました。もともと興味のあった分野でさえ、その目標を決めるために2ヶ月を要しました。
 私は目標を決めるとすぐに「ハーブ豚」という、ハーブ(薬草)を採集することのできるペットを購入し、覚えたばかりの「薬草学」スキルを使ってひたすらハーブを抜きました。

 とても地道な作業です。自分のスタミナとハーブ豚のマナが尽きないようにポーションで適宜回復を行い、時間のある限り続けていました。
 採集したハーブを「ポーション調合」スキルでポーションにし、自分とハーブ豚用に使い、残ったものを「個人商店」で他のプレイヤーに売って利益を得ていました。地道な作業でしたが、これはとても充実していたと今でも感じています。

 そして現在、このハーブ豚はゲームの中では245歳、現実世界で1711日間、ずっと生き続けています(笑)。現実の1日ごとに呼び出し可能な時間が設定されていて、それを過ぎると翌日までは呼び出せなくなりますが、ペットそのものに寿命はないので、いつまでも一緒にいられます。
 aspirinが薬草学とポーション調合のスキルを極め、マスタータイトルまで習得することができたのも、このハーブ豚のおかげなのです。