ツールはただ「覚えるだけ」。

デジタルにおける彩色は、その作業の大半がツールの働きによるものです。
ソフトウェアの機能や着色の技術は常に進化しており、少ない労力と時間で仕上げる手法は確立されつつあります。

デジタルの環境(ツール)をそろえれば、あとはその使い方を覚えるだけで
それなりの絵を完成させることは可能になっているのです。

そのためか、「正確なデッサンをできなくてもツールが使いこなせればいいんだ」とか、
「プロが実際に現場で使用している環境をそろえることが何よりの近道である」と
考えている人は少なくないようです。

その考えは本当に正しいのでしょうか?

ツールを使いこなすことは確かに重要です。
しかしツールの使い方というのは基本的に「覚える」ことであって、
自分で実際に「描く」こととはまったく異なっています。

Photoshopを手に入れたからといって、まったく絵の描けない人がCGイラストを描けるようになることはありません。
それはただPhotoshopが「実際に現場で用いられているソフト」という事実を知っているだけにすぎず、
Photoshopを使って自分で作品を描くこととは関係がないからです。
むしろツールをそろえた人の大半が、「ソフトを手に入れたはいいが、どう描いていいかわからない」と感じています。

どんなに期待を抱いてお金を投じてツールをそろえたとしても、肝心の「絵を描く能力」がないのなら
それを生かすことはできず、就職はおろか自己満足にすらならないかもしれません。

……

そうしてデッサンもツールも思うように使いこなせなくなると、ほかの人の作品にケチをつけたり、
構図や配色の単なる評論家のようになったり、なにより自分自身の向上心を失ってしまったりするのです。

上を目指すのはとてもいいことですが、先にやるべき基礎はたくさんあるということです。

(゚∀゚)カエル!