マナビノギ

マビノギハァンタジーライフ

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野菜たっぷりの温かいスープと、キノコをケチったグラタンを食べたあすさんは満足し、 その後、再び退屈となった。 執事「aspirinさま……このメニューは、明海さまとよくご一緒に食べられたものでございますね…」 あすさん「ゲームの中だけど……」 執事「野菜スープは猿に

肩を落として病院内を歩くあすさんと執事。 予想外の短時間で“お見舞い”が終了し、行き場もなくさまよっていた。 執事「……あの明海さまのご様子……いつもの明海さまではないようです……」 あすさん「……いや…あれも明海の一部なのだろう…」 執事「今まで16年間、明

長い夜が明けた。 予想に反してあすさんと執事は熟睡していた。 二人は背中を向け合って布団で寝ていたのである。 あすさん「ああっ!!寝過ごした!」 執事「aspirinさま、おはようございます」 あすさん「うわあああああああああああ!!!!!一緒に寝ていたのか!!!!

あすさんは夜遅くまで異常気象について、いや、暴走していると思い込んでいるサーバの所在を調べていた。 しかし、いくら調べても正確な位置を知ることはできなかった。 あすさん「もうこんな時間か……」 時計の針が0時を回り、あすさんに眠気が襲いかかる時間となっていた

樽帝院病院から飛び立った教師を乗せた熱気球が高校へ到着すると、 周辺は急に悪天候に見舞われた。 教師「……これは…吹雪になりそうですね……」 養護教諭「生徒たち、大丈夫でしょうか……」 正面玄関の扉にはタオルや新聞紙が当てられ、金属部分に触れて凍傷にかかる恐

明海たちを乗せた大型熱気球が樽帝院病院の屋上に着陸すると、 病院の関係者たちは非常に驚いた様子で見にやってきた。 教師が病院側に事情を説明すると、重症の女子生徒と明海が最初に運ばれていった。 看護士「そちらの方も足を怪我されましたか?」 牛岡「え、ええ……足

明海は地面をはうようにしてアイスバーンを抜け、高校の正面玄関までたどり着いた。 手足は凍傷になりかけ、感覚が麻痺した状態である。 指先の震えさえも凍結して動かないような手をさすりながら息を吹きかけ、 どうにか体温を取り戻そうとする明海。 明海が玄関の扉に手を

あすさんは夢を見ていた。 …マビノギの夢である。 場所はカリダ探検キャンプ── ケルピー「青いドラゴン、レガトゥスは僕の命の恩人です」 あすさん「いつまで青いドラゴンを“人”と呼ぶつもりなのか……」 ケルピー「……」 ベリタ「男?んー…嫌いじゃないわよ」 あすさ

明海の通う高等学校は樽帝院の中にある。 自転車で20分、平坦な道を走るか、電車で数分で到着することができる。 自宅からそれほど離れているわけではないのだが、気温がどんどん下がっていることに気がついた。 自転車をこぎながら冷たい風に吹かれる明海。 明海「寒い! っ

「(^q^)うぃくwwwwwwwwうぃくwwてんすwwwwwwぼくてんすwwwwwww」 午前6時を告げる、いけぬまの目覚まし時計である。 明海「ふう、もう朝か~。あすさんは……」 明海は床に敷かれた布団の周囲を見渡し、あすさんの姿がどこにもないことに気がついた。

食事も無事に終わり、これでようやく眠りにつける── どうせ寝室まで歩かなければならないのだろうが、やっと休むことができる…。 あすさんの長い一日が終わりに近づいてきた。 明海「ごちそうさま~」 あすさん「うまかった」 明海「さぁて、どうしよっかな~?」 あすさ

警戒心は緩んだものの、あすさんは大きな疲労感に見舞われてしまう。 まだ明海の母には警戒が必要であるし、今さらながら自宅に連絡を入れていないこともあるため、 家庭教師としてのあすさんの初仕事は非常にハードなものとなった。 明海「あすさーん! どう~? あたしの浴

温泉でのぼせるほど体を温め、2日分の汚れを洗い流したあすさんが次に向かうのは、 待ちに待った品揃えのいいレストランである。 だがその前に、明海の誕生の記録を知らずにはいられなかった。 そんなことよりも、風邪をひかないように体をよくふいてから着替えるのが最優先

事実上、世界のほぼ半分を所有している明海の父親の会社は、 錬金術師がわずか1ヶ月で山脈を平地にしてしまうほどの強大な力を発揮し、 その後1年で鉄道や高速道路をも整備し、数億人が住むことのできる巨大な都市を完成させたのである。 都市の中心から離れた静かな土地に、

相葉家の風呂はどこにあるのか。 どんな大浴場なのか。 また移動に時間がかかるのか…… あすさんは若干ワクワクテカテカしつつ、執事に案内されて家の中を歩いていた。 あすさん「んっ? さらに上の階へ? ここが最上階で、上には何もないはずでは…」 執事「はい。屋上に素

明海「あすさん、普通って何なの?」 明海はいきなり難題を提示した。 普通が何であるかという質問など、基準をどこに置くかで変わってしまうからだ。 そのため、あすさんも回答に詰まることになる。 あすさん「その質問に答えられる人はいないよ…」 明海「あたしは普通なの

家庭教師というのは、いわゆる学校の先生とは異なり、免許や資格を必要とするものではない。 そのため学校の先生以上に実力や人柄、生徒との相性が問われる分野であるから、 あすさんの出る幕などほとんどないといっても過言ではないのであった。 明海「あすさんは何を教えて

月謝300万円という破格の家庭教師。 あすさんによる初めての授業が行われることになった。 広すぎて落ち着けない明海の部屋での個人授業は、どんな内容で執り行われるのだろうか。 明海「センセー、質問でっす!」 あすさん「い…いきなり質問? 何でしょう?」 明海「センセ

カレーライスとレアチーズケーキという安易な食事で腹を満たしたあすさんは 今度は睡魔に襲われるのかと思いきや、むしろ元気になった。 危なっかしい本能に導かれるままの欲望が目を覚ますわけでもなく、 自分に与えられた課題──明海の家庭教師の役割を果たすためである。

明海の新しい家に案内されたあすさん。 家の中を15分も歩く必要があるとは…… 明海に引きずられて、ようやく部屋にたどり着いた。 明海「ジャーン! これがあたしの部屋です!」 あすさん「これは………」 部屋というより広場であった。 ウルラのゴーストタウン・イメンマハ

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