いつでも、どこでも、気が狂ったように“ファンタジーライフ”を経験するあすさんと明海。
それはファンタジーとは別次元であることは明らかであった。

その二人が新たな犠牲者を出そうとしているのである。


凛は笑いを必死にこらえながらスマートフォンを操作し、その有害なゲームを検索した。


凛「……あれ? 話とは違うものが出てきたよ…?」
明海「それがマビの現実なのよ」
凛「…マ…ナ…マナビノギ…?」
明海「わーっ! だめ!!それは見ちゃだめ!!」
凛「えっ……」



明海は凛の手を取り押さえようとするが、すでに遅かった。



凛「こ、これは…!」
明海「あああああ……」
凛「……………」
明海「なんてこと…見てしまったのね…」
凛「冒険がある! 生活がある! ほのぼの系無料オンラインRPG」
明海「あああ……」
凛「無料で遊べるほのぼのオンラインRPG マビノギ」
明海「…………」
凛「……………なるほど」
明海「ど、どうかしら…?」
凛「オンラインRPGなんだね」
明海「ちょ! 気づくところがおかしいよ???オンラインなのは当たり前でしょ??」
凛「へえ~~」
明海「へえ~~って……おいおい……」


スマートフォンを使いこなす凛が“オンラインゲーム”の存在を知らなかったことに驚く明海であった